幸せが欲しい


「燃えないね」

「うん」

「火付けるのこっちでいいんだよね?」

「うん、合ってると思うけど」

畑田さんの花火は紙だけ燃えてとうとう燃え尽きてしまった。


「…」

「…」


「アハハハハッ!」

畑田さんは突然笑い出す。

「何これー!ウケるんだけどー!」

私も笑い出す。

しかし畑田さんはハッとして黙った。

「どうしたの?」

私は聞く。