「ごめ…言い過ぎた…か?」 沈黙に耐えられなかった俺は、何故か美樹に謝ってしまった。 それを合図に美樹はまたポロポロ泣きはじめた。 挙句ぶるぶると頭を振っている。 「違くて。…大丈夫。」 あたふたする俺に、美樹はそういうが俺にはますます分からなかった。 「…もう帰ろう。」 カバンと伝票を拾い上げ、美樹はスタスタとレジに向かう。 いい…のか?よくないだろ。 俺の頭は計算速度の遅いパソコンみたいに固まってしまい、仕方なく美樹を追って店を出るしかなかった。