【完】禁断の恋〜好きと気づくとき〜

「佳祐…窓開けよう」




「えーやだ」



佳祐は口を尖らせて否定した。





は?




こんな暑いのに?




暑すぎて死んじゃうよ。




「なんで?」




「なんとなく。俺らだけの空間を楽しもうぜ♪」




「なんか今の言い方、気持ち悪い」



私はわざと吐きそうな表情をした。



佳祐は、そんな私のことなんて気にも止めずに「あちぃ〜」と制服をパタパタさせた。



「…だから開けるって言ってんのに」



私は佳祐に聞こえないように、小声で呟いた。