【完】禁断の恋〜好きと気づくとき〜

「とりあえずどいて」




私は佳祐の両腕を掴んで、肖像画の木枠から手を剥がしてやった。




少し残念そうな顔をする佳祐を見て、やっぱり男は狼なんだと改めて思わさせられた。




今のが達川先生だったら嬉しかったのに。




…なんて変な妄想モードに突入。




そんなとき。



ガラッ。



職員室のドアが開いた。




中から達川先生が、不機嫌そうな顔をして出てきた。



う…怒ってるー。



「おうお前ら。とりあえず第二会議室へ入っとけ」



そう言って先生は、私に鍵を渡してくれた。