『菜摘。全部聞いたぜ、桜から』



「………」



佳祐の心配したような口調に、私は言葉を失った。



『なんで言ってくれなかったんだよ?メールのこと。言ってくれてたら俺…』



「それなら佳祐だって同じじゃない!!」



私は大声を張り上げた。



「なっ…菜摘?」



かなり動揺した声が聞こえたけど、私は気にせず続けた。



「…佳祐だって…私にメールのこと隠してたじゃない…。なんで少しでも私に言ってくれなかったの!?
少なくとも、私に関わりのあることでしょ!?


佳祐の馬鹿!!

…でも、そういうところ大好き…」