「……知ってるかも。

桜自信から聞いたわけではないけど…


多分新二くんよ」



みんなは新二が教室にいないことを確認すると、口々にそう言いはじめた。



やっぱり…。



桜の好きな人って、新二のことだったんだ。



新二は私が好きと言っていた。



別に奪った気はないけれど、片想い側から見たら、奪ったように見えるんだろうな。



勝手に新二が私のこと好きになっただけなのに。



それでも…


桜を傷つけてしまったことには変わりはない。