【完】禁断の恋〜好きと気づくとき〜

「お前、なっつーのことが好きなのか?」



「…さぁね。
お前こそどうなんだよ」



「好きって言ったら?
俺になっつーを渡してくれるか??」



新二は、今までに見たことのないような挑発的な顔をした。



佳祐は私の腕を離すと、新二の胸ぐらを掴んだ。



きゃっ…



こんなところで喧嘩しないでよ。



女がいるのよ!?



けして自分から手を出さない佳祐が、自分から手を出している。



帝のときもそうだった。



喧嘩に口を挟むのが嫌いな佳祐が、あのとき口を挟んできた。