強引に腕を引かれ、ここまで連れてこられた。



でも連れ出した張本人は今、近くの自販機へ飲み物を買いに行ってる。



あーあ。



さっきの教室を出るときの、クラスの女の子の視線。


痛かったし、
怖かったな……。



考え事をしていると、屋上のドアが開いた。



振り向くと、そこには少し息を切らして微笑んでいるあの男子の姿。



「お…お疲れ」



「よ………よかった!!

逃げてなかった!」



男の子は安堵のため息をついた。