せっかく先生から菜摘を奪回したところなのに。



…あ。



今、菜摘と目が合った。



それだけで嬉しい俺。



ホント、単純だよな。



でも、菜摘が俺を見てくれてたことがすごく嬉しい。


そんな気持ちを抑えて、俺はまだ楽しそうに松山と話している菜摘のところへ行った。



すると。



「……いいよ」



そう、聞こえた。



それは菜摘が松山に放った言葉だった。



………何、今の?



それはなんの返事?