「あれ、菜摘じゃん」



「……………へ?」



ま、また邪魔もの!?



でも、誰だろう。




声のしたほうを見ると、鈴香の斜め後ろに、男の子が一人立って、こちらを凝視していた。




その顔には、どこか見覚えがあった。



どこか懐かしい感じの…。



「…帝?」




桜庭 帝(サクラバミカド)。
中3の始めに引っ越していった、私の一番の男友達。


そして、唯一…
私に告った人………。