「ねぇあさか、もう入る部活決めたの?」

「あ、諒ちゃん。
これから始まる茶道部がちょっと気になってるかな。」


考え事をしていた私の脇からニョッキリ出てきたこの人は幼稚園から一緒に過ごしてきた沖田 諒(オキタ リョウ)ちゃんです。

容姿について一言で表すならばクールビューティという言葉が似合うモデルさんみたいな人。
性格的な特徴は遠慮なくハッキリと物事を言うところですね。

これだけでもうお察しかもしれませんが、チキンの私のガラスのハートはセロハンテープだらけだったりします。余談ですが。

でも凄く良い人なんですよ!頼りになって優しいですし。


「へぇーそうなんだ。
渋い趣味してんね、あさか、いや、あさか婆ちゃんは。
茶道は厳しいぞー正座し続けなきゃいけないし。それにお点前ちゃんと出来るの?いやそれ以前にコーヒーも飲めないお子ちゃまなあさかに抹茶飲めるの?」


ほら…こうして私を思って心配してくれているでしょう?
…ただ、ただちょっと口が悪…もとい、毒舌なだけなんです…。これも愛情の裏返しなのです。きっと。