襖がスッと開く音が全体に響く程静まり返っている茶室には、緊張感と落ち着きの不思議な空気が流れていて。
厳かな雰囲気の中に、多分滅多に経験する機会がないお点前を見るという好奇心にも似た空気が混じっているようです。


穏やかな顔をした八束先輩は両手を胸くらいで突き出すようにしていて、右手にはお茶碗とその中に何か入ってますね…あ、あのお茶をシャカシャカ掻き混ぜるヤツです!


え?語彙力足りてるか?
そういう事言わないで下さい!さっきセロテープ貼ったばかりなんですから!


左手には…うーん…黒くて、小さくて何か入ってる容器ですね。
容器には松の絵が入っていて、あぁ…和風って感じなのですが…今ので伝わりました?申し訳ありませんがこれが私の限界なのです。