腕を引き抜こうとしますがなかなか抜けない…


「このまま俺が篠塚を教室まで引きずって行けば何も起こらないって事だよな

沖田の話じゃアイツはここに来るのは今日が最後みたいだし」


まさか間宮君からそんな風に言われると思わなくて、思わず「酷い」と言ってしまいました

刹那、間宮君の顔が苦しげに歪みます…


「お願い間宮君、早くしないと八束先輩が行っちゃう」


涙で視界をぼんやりさせながら訴えますが聞こえているのかいないのか、教室の方向を向いて短く投げやりに「帰るぞ」と言った時でした


「手、離しなよ

その子は君じゃなくて僕に用事があるみたいなんだからさ」