足音が茶室の襖の前で止まると同時に『ダァーンッ!』と、物凄い音で襖が開き和服が良く似合っているご老人が入って来ました。
でも今は場の解説をしていられる程穏やかな状況ではなさそうですね、物凄い剣幕ですよ…。
見た感じですが多分八束先輩のお祖父さんではないかと思われます。初対面ではありますが威厳がありすぎて正直怖いです…。
「お祖父さんどうしたの?お年寄りが血管が浮き出る程興奮するとあまり良いことないと思うんだけど。」
お菓子が載ったお皿をひざ元に置きながら、冷静にいつぞやのように火にガソリン的な発言を…。しかも自分のお祖父さん相手に。
「…八束よ。冷蔵庫に入っていたワシの羊羹は知らんかね?」
あの、ついさっきも似たようなパターンを見た気がするのですが気のせいじゃないですよね?これは俗にいうデジャヴュと呼ばれる現象でしょうか。



