「何事にも手を抜かない。
そういう誠実なところがあさかちゃんらしくて良い所だと思うよ。」
今…何気なく褒められました?私…。
突然すぎて…っていうよりいわゆる【KY】と呼ばれる者達特有の空気破壊という失態でまさか褒められるとは思いませんでしたから。何て返せばいいのか…
当の先輩は何もなかったような顔で残りのお菓子を食べていて、表情からは汲み取れないのですが…。でもいつものニコニコとした表情というよりはどこか優しげな感じがします。
何と返すべきかは悩みますがせめてお礼を言おうと口を開きかけた瞬間の事。
「八束ぁぁあ!」
雷が落ちたかと思うくらいの怒鳴り声と足音が廊下から茶室へと聞こえてきました。
嗚呼、また嵐の予感がいたします…。



