『あ、凛ゾウ君だー。試合お疲れ様ー。
シュート沢山決めて他校の女子にも騒がれてたねぇ。モテる男は大変だー。』
「お前ら…姉妹揃って凛ゾウって…しかも余計なトコまでしっかり見てんのな…。
それより今日はあの八束って先輩は来てねぇの?」
『あぁ、八束先輩はねぇ…。』
私も陽ちゃんみたいに試合お疲れ様って言ってあげたいのですが…お稲荷さんが喉に居座っているせいで会話はおろか呼吸すら…。
更に今日は生憎飲み物を忘れるという厄日…。
加えて二人共私の異変に気が付かないまま会話をしています
。
うぅ…走馬灯が今にも見えそう。この歳で、しかも旅立ちの原因がお稲荷さんなんて嫌です…。
誰か…助けを求ム…!



