濡れた体温ごと奪って



お母さんが私に彼氏を紹介したいなんて言ったのは今回で二回目。


私を…おもちゃにしてた…あの中年男以来じゃないかな。


中年男とはだいぶ前に別れた筈だから…今度はどんな人だろう。




「もちろん、いいよ。お母さんの大切な人なら、私も会いたい」


「紗耶…ありがとう」




お母さんはほっとしたのか、安堵した表情で私の頭を撫でた。


どうか今度の人は…優しくて、お母さん想いな人だったらいいな。