濡れた体温ごと奪って



やだ…こんなの…。




「…や、やだ……翔ちゃ…」




私の体は小さく震え始めて、自分でも涙目になっているのがわかる。


体が…動かない…。


相手は大好きな翔ちゃんで…昔から知ってるのに…凄く怖い…。


こんな扱いされてショックな筈なのに…ショックと言うよりも…怖い…。




「…何震えてんだ」


「…だ…だって…」




翔ちゃんは私の腕を引き寄せ体を起こしてくれた。