濡れた体温ごと奪って



「…さっきはどうした」


「…べ、別に」


「紗耶らしくねぇな」


「…私は…本当の事言っただけだもん」


「ほぅ。六年の間に随分、空気読めねぇ女になっちまったみてぇだな」


「…ほ、ほっといてよ」




空気読めなくても、翔ちゃんにどう思われてもいいもん…。


私は本当の事言っただけ。




「…なら。さっきの女の代わりにお前に相手して貰おうか」




翔ちゃんは私の腕を掴むと強引に引っ張り、自分の部屋へと連れ出された。