堪え切れなくて下を向いているうちに、体が何かに包まれる。
「………ごめん」
ちょっと背伸びをして、上から優しく包み込んでくれる、紫波。
中条の時とはまた違ってて、ちょっと乱暴だけどそれなりに優しさがある。
「……ごめん翼」
視界は全て紫波で埋まっていて、会話からしか現状を掴めない。
「…分かってる…。お前なりの感謝なんだろ?」
「…」
「じゃあ、その優しさで新井さんを放してくれる?」
「……無理」
「わッ!!」
油断していたら、いきなり身体ごとグイッと引っ張られる。
まるで中条に見せびらかすかのように、
ちらっと紫波の顔から笑顔が覗けた。
「ごめん、これ言ってみたかったんだよね」
「
こいつは俺のものだ
」


