「--…ああ、本当に来てくれたんだね、 ---新井さん」 閉まりきったカーテンが風に揺れ、隙間から暖かな日射しが射し込んでくる。 教卓の近くの机に座り、読み取りにくい表情を浮かべる中条の姿がそこにあった。 「来るに決まってるじゃん」 私も少し微笑みながら、教室の中へと足を進める。 やっぱりまだちょっと肌寒い。