ふざけるな。





こいつは私の最も嫌いなやつで、ライバルだ。





仲良くなんかするもんか。





それともなんだ？



私はこいつと仲良くしたいのか？





「じゃあ俺こっちだから」



「あ…うん」



紫波はそういうと、別の道へと歩いていく。





今離れるのが寂しいって思った？





だとしたらそれは勘違いなんだぞ。





私は自分にそう言い聞かせてみるが、何だか心のもやもやが取れない。





もう帰ろう…。




そう思い、足を進めようとした時、不意に後ろから声が掛けられた。