「由香里かよ」


由香里は山内を突き飛ばし、

俺の腕を掴んだ。


何かイライラするし、うぜぇ。


「もぉ~、毎朝一緒に登校しようねって約束したじゃぁん~」


してねぇよ!

山内の方を見れば、

少し不安そうな目でこちらを見ている


「聖ぃ~、一緒に教室行こぉ?」


は?嫌だし・・・と思いながらも

“山内と別れるために・・・”という自分がいる。


「・・・行こう。」


嫌々ながらも由香里と一緒に教室へ向った。




―――――――あの時、

俺はどうして何も言わなかったのだろう

言えば、

山内が余計傷つく事なかったんだ―――。