「ココア飲むか?」
そう言ったユウの手にはマグカップ。
「‥‥‥」
「‥なんだよ、」
それをガン見していたらハハっと笑いがこぼれ落ちそうになる。
「(やっぱ、)」
(この男には、変なアンテナでもついてるんじゃないだろうか)
今言おうとしていたことを先に言われるなんて、思考まで読まれてるなんて、もうお手上げだと思う。
わたしの我が儘に付き合ってくれて。当たり前のようにごはんを作ってくれる。
世話を焼いて、心配も人一倍してくれる。
こんなユウと、離れられるわけがない。
「うん。甘ーくしたココアくださいな」
「はいはい」
ほんと、ユウから離れるなんて、当分できそうにありません。
(その夜、何故かユウは8時にベッドに入って行ったのでした。)
( 「ねえ、ユウ。UNOしようよ」
「うるさい黙れ。俺は死んでも先に寝る。
(最悪‥。明日は、確実に寝不足だ)」)

