「嬉しいけど、彼女に心配されちゃうよ」
「安心して。
彼女とかいないし」
そう。
もう沙也加は過去の話だし。
「…じゃ、お言葉に甘えちゃおっかな?(笑)」
──夜ご飯も食べて、風呂も入って、寝る時間になった。
「俺、ソファーで寝るから、そっちのベッド使ってて」
「ありがとう、ゴメンね?」
「全然♪」
何やってるわけ、俺?
沙也加がいない寂しさから、って女泊めるわけ?
しかも、ノコノコ泊まる方も泊まる方だよ。
もしかして…身体許してるの?
「じゃ、おやすみなさい」
「おやすみ」
違う。
向日葵ちゃんから、そんなオーラなんか感じ取れない。
感じ取りたくない。


