人間になりたかった向日葵



「あら、いらっしゃい」



店の中に入ると、人の良さそうなおばさんが出てきた。



年は40代半ばぐらいかな?



「あの、バイト募集中って張り紙見たんですけど…」



「まぁ! 助かるわ~。

うちね、姪っ子と2人で営業してるから大変で。

いい人そうだから、面接なしで採用しちゃうわ♪」



おばさんは気さくな感じがした。



「私は『Flawer Hana』店長の花田玲子です。
名前まで『花』なの(笑)

あなたの名前は?」



「向日葵です」



「名字は?」



「…っ」



「いいじゃん聞なくたって」



そこに現れた救世主は、スラッとした美人で、20代前半な感じだった。



「私は永山悠美。
よろしくね」