pure love


「なぁ、あれ亮太と東間ちゃん!?」運動場に上がると夏が突然言い出した。
「えっ…」亮太の手はぐるぐる包帯が巻かれている。
「あいつ怪我したんか!?」亮太の傷つくとこなんて見たくなくて、私は首を横に振った。
でも夏は逃がしてくれなくて私の腕を無理矢理引っ張った。

「亮太!!!」夏が私の代わりに亮太の名前を呼ぶ。
亮太は罰が悪い顔をしている。

「今そこで亮太の姿見えてあんたが包帯巻いてるから…」
夏は私の顔を確認しながら亮太に説明する。私はびくびくしていて何も言えなくて。
「あーあ。ばれてもーたな。市川には心配かけたくなかったのに。先生大袈裟やねん。別に大丈夫やで。ちょっと打っただけ」亮太は私の顔を見て笑顔で微笑む。
「亮太、嘘つくなや。捻挫やろ」東間が亮太の言葉を言い換える。
「おまっ、お前ーボケっ」亮太は東間のお尻に蹴りをいれる。