「ムカつくわー」

亮太がムスっとした顔で葵の顔を見てくる。

「亮太〜、愛海真面目なんやから授業中静かにしてよ!」

笑顔で亮太に告げた。

「絶対、喋りかけたる!!」

「勝手に喋っとき〜愛海無視するもん♪」

席替えした今日からこんな日が毎日続いた。

亮太は宣言したように毎回の授業で愛海に話しかけてきた。

最初は睨んだり、注意したりしてたけど亮太と話したいという欲求が出てきてよく授業中小さな声でたくさん話をした。

部活の話とか友達の話とか…、テレビの話とか。

もう思い出せないくらいにたくさんの話をした。