少し時間が立ち、プリクラ機の後ろで人の気配がする。
「誰か居るよな?」夏が小さい声で言う。
「うん、居る。」
私と夏は息を合わせてカーテンを上げた。
「「亮太っ!」」
コソコソしているのは亮太だった。
「何してん?」夏が尋ねる。
「いやー市川とお前の声聞こえたんやけどどぉー声かけたらいいか分からんくてよっ。ちなみに今、おにごしてんねん!」と、嬉しそうに答える亮太。
「えっ?!男、三人で?」私が答える。
「うん」
幼稚園児のような口調で答える亮太。
「周りの人に迷惑かけなや」私が説教みたいに言う。
「分かってるよー」


