「亮太に会いたい?」夏が私に尋ねる。 会いたくないわけがない。亮太、会いたい。 「よっしゃ!愛海の大好きな亮太に会いにいこっか」 「うんっ」 夏は携帯とにらめっこしている。きっと片桐にメールを送っているんだろう。 「小学校の前に居ってって」 「ほな、正門とこ行こっか」 夏が谷口とメールした話をしてくれた。谷口のことを語る夏の笑顔は最高だ。 その話をしている間に亮太たち三人が見えた。 「亮太たちや」 私は嬉しくて嬉しくて、亮太に手を振った。 亮太は笑顔で手を振りかえしてくれた。