三人目の男子、片桐 耿介[かたぎりこうすけ]に聞いたときだった。
「えっ?」夏が携帯の画面を見てパニックになっている。
「どうしたん?」
「意味分からんねんけど」
私も夏の携帯を覗き込む。
メールには、゙いいけど、あいつ今携帯持ってたっけ?まあ、いいわ。今、居るし聞いたるわ゙
「亮太が携帯持ってるか分からんのちゃう?んで、片桐と遊んでんちゃん?」
「あっ、そういうことか」
「夏、ありがとう。もし、携帯持ってなくてもいいねん。携帯じゃなくて全て直接話したりしたいねん。だから携帯にあまり頼りたくない」
「そっか。確かに、そっちの方がいいと思う」
亮太とは機械で繋がったことがなかったね。
自分の思いはすべて口で伝えあってた。
だからこそ何回も言われたあの好きという台詞が忘れられないんです。


