だるそうな顔をして、制服のズボンのポケットに両手を突っ込んだ男子が入ってきた。


ドキッ


一瞬胸の鼓動が早くなったような気がした。

なぜかその男子から目が離せなかった。


なんやねん。この気持ちは。


これが”高橋亮太”との出会いだった。

いや、二度目の出会いだった。
それが分かるのはもう少しあとのこと。