「二人早くしてー」夏がゲームセンターの入り口から叫んでくる。

「はいはい!」私と亮太は夏と谷口のところまで走った。

「どれにするー?」四人でたくさんあるプリクラ機を見ながら選択する。

「これにしよう!」選んだプリクラ機の中に入る。まだまだ幼かった四人は位置に戸惑いながらなんとなくの配置につく。適度な距離を保ちながら。

あのころの私たちはやっぱり幼かった。

でも、確かにあの時間は存在したんだ。

プリクラ機から出てきたシートはやっぱり恥ずかしいというように距離があって笑ってしまった。

そのあとは四人で何をしたか覚えていない。でも、私は少なからず楽しかった。