思う空*運命の人





「また逃げるきか…」



その言葉で龍也さん足が止まった。


「…んだと…?」


それは凄く低い声だった。

瞳はまるで獲物を睨みつけてるみたい。


「だってそうだろ…?お前はこの家から逃げてる。所詮お前はそこまでの人間なんだよ…」


まるで、せせ笑うかのようにその人は言った。


「ハッ…。言ってくれんな…。俺が逃げてる?…笑わせんな!!…逃げてんのはお前だろ!!」



龍也さんは振り返り怒鳴った。


「おいおい。女が居るからって、でたらめ言うなよ。…俺がいつ逃げたって言うんだ…?」


「でたらめじゃねぇ!!!……お前喧嘩売ってんのか!?」



そう言って一歩踏み出したとき…











「っあの!!!!!



わ、わわわ私、高峰美羽って言います!!昨晩は夜遅くにお邪魔してすいません!!」




……………………







またやってしまった…


2人共ちょーガン見してるし!!


お兄さん?らしき人はポカーンてしてるし…


でも今のは一大事だったし…


気が付いたら、口が勝手に動いちゃった…


う、うん…!



仕方ないよ!