ガチャ
ドアが開く音がして、空から視線を落とすと、手にビニール袋を持った龍也さんがいた。
「飯持ってきたぞ。
そんなとこで何してんだ?」
「いえ…なんでも」
「そうか。飯、弁当でもいいか?」
「はい。大丈夫です。……あの、ありがとうございます」
そう言って龍也さんの正面に座った。
龍也さんは、無言でお弁当とお茶をさしだした。
「あ、ありがとうございます」
家で誰かと一緒にご飯を食べるなんて、久しぶりだから少し緊張する。
お弁当を開けるとまだ温かく、少し湯気がたってる。
しかもハンバーグ弁当。
私ハンバーグ大好きだから嬉しい。
そう思いながら小さく
「いただきます」
と言って食べた。
