私は、別に其処まで不幸じゃなかった。


幸せではなかったかもしれないけど。




親もいるし。


兄弟だっている。




たった一人の弟。




幼馴染だっている。


たった一人の彼女。



僕を理解してくれる親友だって


何人もいたと思う。





私は別にそんなに凄いことを望んだわけじゃない。




ただ、在る日常が淡々と続けばいいと


そう願っただけ。





でも、日常は長くは続かなかった。