「お前に分かんねーことが俺に分かると思うか!?
 あの女、何者なんだよ…。」
 (でもなぜか知ってる感じがした…。)
 勇気は目を閉じて、先ほど見た残像を思い出す。
 なぜだか分からないけれど知っているような、それでいて知らないような感じがしていた。
 (いったい誰なんだ?あの女…。)
 『お助けください…っ!』
 必死に勇気に向かって助けを求める声に、勇気は気にかかっていた。
 (勇気…?)
 急に黙り込んだ勇気を、元気は静かに見つめる。
 「…なんだか知ってる気がするんだ…。」
 「夢の中の女の子か?」