いつものように眠る俺の夢の中に、聞こえてきたのはいつからのことだったか…。
 『…気様…。』
 「ん……。」
 近づいてきた夏の少し暑い夜に、女の声が聞こえてきた。
 『勇気様…。』
 (ん…?誰かが呼んでる…?)
 『勇気様…、元気様…っ!』
 (誰だ?俺達を呼ぶのは…?)
 『勇気様…、元気様…。』
 (だから誰なんだよ?お前…。
 俺達になんの用があるんだよ…!)
 『お助けください…っ!』
 「…っ!!」