ラヴレター(仮)

するどい切り替えしに息を飲む。

古傷をえぐるその一言にあたしのいままでの表情は全て剥がれ落ちたに違いない。

「あ、あたしは……も、う」

そのあとに続く言葉は変わらず今も持ち続けているのに、そう簡単に言葉にできない。
だって、もう。

「まぁ、お前がやろうがやるまいが俺にはどうでもいいことだしな」

言葉がでないあたしをまつやんがどう思ったのかは知らない。
けれど、興味をなくしたようにまつやんは薄暗い講堂のなか、熱いくらいのスポットライトを浴びるステージへを視線を移していた。


ステッキがなる。
一気に会場の熱気が高まる。
揺れる大気に、耳をつんざくような重低音、そして甘い甘い井之村くんの声。

Kishのパフォーマンスが始まる。