「…寒くねぇか」


「うん、平気。」





むしろ大きい直樹の背中で
風なんてほとんど感じないよ?


やっぱり直樹は優しいね





-キキィー…





今日は昨日みたいに飛ばしてないから
あたしも酔うことなく、学校についた




「あっ、直樹くんきた~!!!」


「こっち見てーっ」


「直樹先輩おはよーございます!」




直樹のファンの人たちが
あたしを直樹から遠ざけようと
波のように押し寄せてきた




「…いたっ!」


『ばぁーか、ブスはブスらしく
引っ込んでなさいよッ』




後ろから髪を引っ張られ
尻餅をついた




ブスなのはわかってるもん

でも…好きだから
一緒にいたいんだよ…