「直樹は…行かないの?」
「…お前が行くなら行く。」
そう言い、隣の理人の自転車に腰を下ろす
「なら…行く。」
これ以上、直樹に迷惑はかけられないと思い
ふらふらする足で自転車から降りた
…うっ…
目の前がぐらっと揺れた。
(……倒れるっ!!)
前に倒れそうになるところを
直樹が優しく受け止めてくれた
「…無理するな。」
「うん、でも…」
直樹から体を離し、
自分の足で歩こうとする。
…が、直樹に捕まった。
「無理だ。」
そう言って、あたしを軽々と抱き上げた。
「…っちょっと!!」
まさかの抱っこ状態。
恥ずかしいやら嬉しいやらで
頭がこんがらがる

