年下Prince.



…………ぎゅっ?



「郁弥君、郁弥君!!(汗)」



あたしは、郁弥君に抱き締められていた。



郁弥君の胸を押すけど、びくともしない。


「う…(汗)」



「先輩かわいいですね(笑)」


「ぅえっ!?」


ハッと郁弥君の顔を見る。


「顔、赤い。」


「かか、かわっ…かわいくないよっ」


郁弥君の瞳に吸い込まれそうになる。


耐えきられへんようになって、下を向くと同時に、郁弥君はあたしを離した。



「おれ、やきもちやきなんです。」



………?




「そうなんや…。
実は…、あたしも」




うん、昨日のこととかおもいっきり
やきもちやったもんなあ…




「え?」




「昨日、郁弥君と美希ちゃんが
しゃべってるの見て、やいた…」




「え?それって…」




「…!!ちがっ、わあぁああぁ!!」




やっばっ!



あたし、なに言うてんやろ…!!


おもいっきり、郁弥君がスキやって
言うてるようなもんやんかあ…(汗)



あたしはとっさに


「なんもない!!忘れて!」



と言うて、




「じゃあ、またね!」




と理科室を飛び出した。