サッカー部員は、先生の合図で集合した。




「よし、みんな聞いてや。
この、2のCの坂口がマネージャーに
なりたいって言うてくれてるんや。」




広川先生が美希ちゃんを紹介した。



「お前、名前は?」



突然、美希ちゃんはキャプテンらしき人に
名前を聞かれていた。



「えっ?坂口 美希です…」



先生が名前、言うてたやん。

聞こえてなかった?



「ふーん…お前は?」



と、あたしを指差すキャプテンらしき人。



「あたしっ!?」



あたしに聞いても意味ないやん。



「うん、お前。」



「あー…えっと、杉原 絢音です。」




「ふーん…」


ふーん…って愛想悪いなあ。



「じゃあ、視聴覚室に場所変えるから、
坂口、来なさい。杉原もついておいで。
よし、お前らも行くで。」



そして、美希ちゃんとあたしとサッカー部員達は
先生のあとについて行った。



場所変えるからって、視聴覚室で
なにすんやろ?






――――



「よし、じゃあ坂口は前の席に座れ。
杉原は悪いんやけど、奥の隅の席に
座っといて。


じゃあ、お前らも座れ」