「あ、絢音先輩。」
「ん…?」
「熱計ってください。」
「はい。」
「あと、台所かしてくださいね。」
「うん…」
体温計は…
あ、あった。
――――
ピピピピピピ…
38度1分
熱あるー(泣)
「何度やったんですか?」
「あ…、38度1分」
「ご飯、食べれます?今雑炊作ってるんですけど…」
「え…?作ってくれてんの?」
「はい、そやからさっき台所かしてくださいねって言うたんですよ(笑)」
「そっか、ありがとう。
頂くわ。」
「よかった、食欲あって。」
「ちょっとトイレ…」
立ち上がると、やっぱりフラフラ。
トイレからもどると、テーブルに雑炊があった。
「すごい…おいしそう」
「どうぞ。」
「頂きます」
いすに座り、郁弥君が作った雑炊を
一口食べる。
………!
「おいしい!!」
「まじっすか!?」
「うん!!」
「よかった。あの、お鍋に残ってた
だしにご飯いれて、卵いれただけなんですけど(笑)」
「でも、おいしい!ありがと」
「よかったです」
