あたしの方を見るなり、怪しげな笑みをうかべ
「絢音!心配で探してたんやけど、
もういいみたいやな(笑)
じゃあ、石川君あとお願いします♪」
何を………!!
「はい!」
郁弥君もまんざらでもないと、
笑顔で返している。
美希ちゃんはあっというまに帰ってもうた。
「………………………」
「さあ、荷物取って帰りますよ。」
「えっ!?」
郁弥君は、もう自分の荷物を持っていた。
あたしが呼んだとき、もうあたしと
帰る気でおったんか、荷物を持っていたんやろう。
郁弥君はあたしをおぶりながら
あたしのクラスに行って、荷物をとってくれた。
もう、郁弥君は帰る気満々やな。
