ずっ…、
ずっ…
「あー、鼻水が。」
今は放課後
授業はちゃんと聞けてない。
「今日は部活ないし早く帰ろう。」
「今日は部活ないんや」
「うん。ちょうどよかったわ
絢音の家まで行くし、早く帰ろう。」
「ありがとう。
じゃあ、ちょっと待ってて。
ちょっと用があって。」
「わかった。いけるん?」
「うん、ありがと」
あたしが向かったのは郁弥君がいる
1年の校舎。
すこし、フラフラするけど
今日は一緒に帰らんでいける
って言わな。
ガラっ
「石川郁弥君いますか?」
1のBの教室のドアを開け、
そう言った瞬間、その教室にいる
女の子達に睨まれた気がした。
いや、睨まれたな。
