「でも、絢音先輩はマネージャー
じゃないのにいろいろ美希先輩の
手伝いとかしてくれてるし。」
「それは、あたしがひまやから
やってることで…」
その時、携帯が鳴った。
「ごめん、電話や。」
携帯を見ると、相手はお母さん。
「もしもし」
『あ、絢音〜!元気にしてる?』
「……まあ。」
お母さんは少し慌てているようで、
なんかあったのか心配になった。
『よかった!あのな、お父さん熱出てて、
ちょっと、大変やの。
で、帰るのちょっと遅れるかも。』
「え?遅れるって…熱やったら2、3日で
さがるやん。
なんで?まだ2日しかたってないで?
1週間の間に帰ってこれるんちゃうん。」
『それが、記念日の日に
お父さん旅行の計画を立てて
くれてたらしくて、
それでちょっと日がずれるから…』
なるほどなー
はあ。
まあ2、3日ぐらい変わらんからもういいか。
そのあとお母さんは、
大分県に行くねん♪楽しみやわ〜
と、さっきの少し慌てた様子とは逆の
浮かれた声で話してた。
温泉入るんやろなー、羨ましい。
