ん?
美希ちゃんが向いてるほうを見ると、
郁弥君がおった。
「郁弥君…」
「石川君まだ帰ってないんや。」
「あ、絢音先輩と美希先輩…」
郁弥君もこっちに気づいたみたいで
こっちに走ってきた。
「美希先輩、おれやっぱりクラブいきます。」
郁弥君のほうを見れなくて、あたしは
下を向いていた。
「え?なんで!?」
美希ちゃんが答えるけどあたしはまだ、
下を向いたまま。
「あ…今日実は、ばあちゃんの誕生日で、
パーティーする予定やったんやけど、
ばあちゃん風邪引いたみたいで熱あるから
今日は中止
ってさっきお母さんからメールきて…」
「そっか、おばあちゃんいけるん?」
「はい、熱あるっていうても微熱程度って
きいてるんで。」
「そっか、じゃあ、うち広川先生に
言うてくるから練習いってくれていいよ。」
「すいません。ありがとうございます。」
美希ちゃんは1人でいってしまった。
