――――放課後
あたしは先生に頼まれた雑用を
終え、美希ちゃんのお手伝いに行こうとして
くつばこにいた。
「あの、石川君!」
そしてふと、耳に入った女の子の声。
声がするほうを向くと
郁弥君と女の子がおった。
「あたし…、石川君がスキやねん。
付き合ってください!」
やっぱり。
郁弥君は…モテるから。
わかってるよ。
ライバルがいっぱいおることぐらい。
でもさ、やっぱり
スキな人が告られてんの見るとか
切ないやん…
「っ、はやく行こう…」
溢れそうになる涙をこらえて、あたしは
グランドに向かった。
