「見たな。」

「え・・・」

「いいんだよ、」




見た、って言うべき?
見なかったと言うべき?


「見てな「見ただろ?走って逃げただろ」




確信してる、中谷の視線に
すごむと、ほらな、とため息をついた。



「そこでだ。話がある。」




付いて来い、と言わんばかりに
中谷はずんずんと歩いて
学校に向かっていった。



「ま、待ってよ!!」
私は小走りで中谷を追いかけた。